不動産の見方(全50問中8問目)

No.8

不動産の登記や調査に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
2023年1月試験 問42
  1. 抵当権の登記の登記事項は、権利部甲区に記録される。
  2. 不動産の登記事項証明書の交付を請求することができるのは、当該不動産に利害関係を有する者に限られる。
  3. 区分建物を除く建物に係る登記記録において、床面積は、壁その他の区画の内側線で囲まれた部分の水平投影面積(内法面積)により記録される。
  4. 同一の不動産について二重に売買契約が締結された場合、譲受人相互間においては、売買契約の締結の先後にかかわらず、原則として、所有権移転登記を先にした者が当該不動産の所有権の取得を対抗することができる。

正解 4

問題難易度
肢15.6%
肢22.8%
肢319.7%
肢471.9%

解説

  1. 不適切。登記記録の権利部は甲区・乙区に分かれていて、甲区は所有権に関する事項、乙区は所有権以外の権利(抵当権、賃借権、配偶者居住権など)に関する事項が記録されます。抵当権設定登記が記録されるのは乙区です。
    抵当権の登記の登記事項は、権利部乙区に記録される。2023.9-41-1
    抵当権設定登記の登記記録は、権利部甲区に記録される。2019.9-41-1
    抵当権に関する登記事項は、登記記録の権利部乙区に記録される。2015.9-41-1
    賃借権に関する登記事項は、登記記録の権利部乙区に記録される。2013.9-41-2
    抵当権に関する登記事項は、登記記録の権利部乙区に記録される。2013.5-41-1
  2. 不適切。不動産の登記制度は、不動産の権利関係を公示することで取引の安全と円滑を確保することを目的としています。したがって、その記録内容は誰でも閲覧することができますし、登記事項証明書の交付請求も利害関係にかかわらず誰でもすることができます。
    不動産の登記事項証明書の交付を請求することができるのは、当該不動産の利害関係者に限られる。2022.9-41-4
    不動産の登記事項証明書の交付を請求することができるのは、当該不動産に利害関係を有する者に限られる。2022.5-41-2
    不動産の登記事項証明書の交付を請求することができるのは、当該不動産に利害関係を有する者に限られる。2021.9-41-2
    不動産の登記事項証明書の交付を受けることができるのは、その不動産の所有者に限られる。2021.3-41-1
    不動産の登記事項証明書の交付を請求することができるのは、当該不動産に利害関係を有する者に限られる。2021.1-41-2
    不動産の登記事項証明書の交付を請求することができるのは、当該不動産に利害関係を有する者に限られる。2020.1-41-2
    不動産の登記事項証明書の交付を請求することができるのは、当該不動産に利害関係を有する者に限られる。2018.5-41-3
    不動産の登記事項証明書の交付を受けることができる者は、原則として、その不動産の所有者に限られる。2016.1-41-3
    不動産の登記事項証明書の交付を受けることができるのは、その不動産の所有者に限られる。2015.1-41-3
    不動産の登記事項証明書の交付を受けることができるのは、当該不動産の利害関係者に限られる。2013.9-41-3
  3. 不適切。区分建物を除く建物の床面積の登記記録は、壁の中心線を囲んだ壁芯面積により記録されます。なお、区分建物に関しては、壁その他の区画の内側線で囲まれた部分の水平投影面積(内法面積)により記録されます。
    区分建物を除く建物に係る登記記録において、床面積は、壁その他の区画の中心線で囲まれた部分の水平投影面積(壁芯面積)により記録される。2023.9-41-2
    区分建物を除く建物に係る登記記録において、床面積は、壁その他の区画の中心線で囲まれた部分の水平投影面積(壁芯面積)により記録される。2022.1-41-3
    区分建物を除く建物に係る登記記録において、床面積は、壁その他の区画の内側線で囲まれた部分の水平投影面積(内法面積)により算出される。2021.9-41-4
    区分建物を除く建物に係る登記記録において、床面積は、壁その他の区画の内側線で囲まれた部分の水平投影面積(内法面積)により算出される。2021.1-41-3
    区分建物を除く建物の床面積の登記記録は、壁その他の区画の内側線で囲まれた部分の水平投影面積(内法面積)により記録される。2016.1-41-1
    登記記録において、分譲マンションの床面積は、壁その他の区画の内側線で囲まれた部分の水平投影面積(内法面積)で記録される。2013.5-41-2
  4. [適切]。不動産の権利を第三者に対抗するためには登記が必要です。不動産が二重譲渡された場合、先に登記を備えた買主がもう一方の買主に対して所有権を主張できます。優劣は売買の先後では決まりません。
    同一の不動産について二重に売買契約が締結された場合、譲受人相互間においては、売買契約の締結の先後にかかわらず、原則として、所有権移転登記を先にした者が当該不動産の所有権の取得を対抗することができる。2022.9-41-1
    同一の不動産について二重に売買契約が締結された場合、譲受人相互間においては、売買契約の締結の先後にかかわらず、原則として、所有権移転登記を先にした者が、他方に対して当該不動産の所有権の取得を対抗することができる。2022.1-41-4
    同一の不動産について二重に売買契約が締結された場合、譲受人相互間においては、売買契約の締結の先後にかかわらず、原則として、所有権移転登記を先にした者が当該不動産の所有権の取得を対抗することができる。2021.1-41-1
したがって適切な記述は[4]です。