FP2級過去問題 2021年3月学科試験 問41

問41

不動産の登記に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
  1. 不動産の登記事項証明書の交付を受けることができるのは、その不動産の所有者に限られる。
  2. 建物の登記記録に記録されている家屋番号は、市町村が定める住居表示の住居番号と同一とされている。
  3. 仮登記に基づいて本登記をした場合、その本登記の順位はその仮登記の順位による。
  4. 不動産登記には公信力があるため、登記記録の権利関係が真実であると信じて取引した場合、その登記記録の権利関係が真実と異なっていても法的な保護を受けることができる。

正解 3

解説

  1. 不適切。不動産の登記事項証明書は、その不動産の所有者などの利害関係者であるか否かにかかわらず、手数料を支払うことで誰でも交付を受けることができます。
    登記事項証明書の交付には身分証明書や印鑑なども不要で、法務局や出張所の窓口のほか、オンラインで請求して法務局の窓口や郵送で交付を受けることが可能です。
    不動産の登記事項証明書の交付を請求することができるのは、当該不動産に利害関係を有する者に限られる。2023.1-42-2
    不動産の登記事項証明書の交付を請求することができるのは、当該不動産の利害関係者に限られる。2022.9-41-4
    不動産の登記事項証明書の交付を請求することができるのは、当該不動産に利害関係を有する者に限られる。2022.5-41-2
    不動産の登記事項証明書の交付を請求することができるのは、当該不動産に利害関係を有する者に限られる。2021.9-41-2
    不動産の登記事項証明書の交付を請求することができるのは、当該不動産に利害関係を有する者に限られる。2021.1-41-2
    不動産の登記事項証明書の交付を請求することができるのは、当該不動産に利害関係を有する者に限られる。2020.1-41-2
    不動産の登記事項証明書の交付を請求することができるのは、当該不動産に利害関係を有する者に限られる。2018.5-41-3
    不動産の登記事項証明書の交付を受けることができる者は、原則として、その不動産の所有者に限られる。2016.1-41-3
    不動産の登記事項証明書の交付を受けることができるのは、その不動産の所有者に限られる。2015.1-41-3
    不動産の登記事項証明書の交付を受けることができるのは、当該不動産の利害関係者に限られる。2013.9-41-3
  2. 不適切。不動産登記簿の表題部は、土地や建物の物理的状況が記録される部分で、土地の所在・地番や建物の所在・家屋番号などが記載されています。地番と家屋番号は登記所が定めた番号で、市町村が定める住居表示と一致するとは限りません。
    建物の登記記録に記録されている家屋番号は、市町村が定める住居表示の住居番号と同一とされている。2015.9-41-3
    建物の登記記録に記録されている家屋番号は、市町村が定める住居表示の住居番号と同一とされている。2015.1-41-2
    建物の登記記録に記録されている家屋番号は、市町村が定める住居表示の住居番号と同一とされている。2014.5-41-3
  3. [適切]。仮登記は、将来の本登記の順位の保全を目的とする予備的な登記のことで、後日改めて本登記をした場合、仮登記した日に遡って効果が発生するため、本登記の順位は仮登記の順位が保全されます。
    仮登記に基づいて本登記をした場合、その本登記の順位はその仮登記の順位による。2021.9-41-1
    仮登記に基づいて本登記をした場合、その本登記の順位はその仮登記の順位による。2015.1-41-4
  4. 不適切。日本の不動産登記には、対抗力はありますが公信力はありませんので、登記記録を信用して取引した場合であっても、法的保護が受けられないことがあります。
    対抗力
    自己の権利を第三者に対して主張することができる法的効力
    公信力
    内容が真実に反するものであってもこれを信頼して取引した者が保護され、内容が真実であった場合と同様の権利取得が認められる効力
    不動産登記には公信力がないため、登記記録を確認し、その登記記録の内容が真実であると信じて取引しても、その登記記録の内容が真実と異なっていた場合、法的に保護されないことがある。2024.9-41-2
    不動産登記には公信力がないため、登記記録を確認し、その登記記録の内容が真実であると信じて取引しても、その登記記録の内容が真実と異なっていた場合、法的に保護されないことがある。2022.5-41-3
    不動産登記には公信力があるため、登記記録を確認し、その登記記録の内容が真実であると信じて取引した場合、その登記記録の内容が真実と異なっていても法的な保護を受けることができる。2021.9-41-3
    不動産登記には公信力があるため、登記記録を確認し、その登記記録の内容が真実であると信じて取引した場合には、その登記記録の内容が真実と異なっていても法的な保護を受けることができる。2020.9-41-4
    不動産登記には公信力があるため、登記記録の権利関係が真実であると信じて取引した場合には、その登記記録の権利関係が真実と異なっていても法的な保護を受けることができる。2015.1-41-1
    不動産登記には公信力があるため、登記記録の権利関係が真実であると信じて取引した場合には、その登記記録の権利関係が真実と異なっていても法的な保護を受けることができる。2014.5-41-1
    不動産登記には公信力がないため、登記記録の内容を真実であると信じて取引した場合でも、法的に保護されるとは限らない。2013.9-41-4
    不動産登記には公信力があるため、登記記録を確認し、その登記記録の権利関係が真実であると信じて取引した場合には、その登記記録の権利関係が真実と異なっていても法的な保護を受けることができる。2013.1-41-4
したがって適切な記述は[3]です。