FP2級過去問題 2025年5月学科試験 問41

問41

不動産の登記や調査に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
  1. 不動産登記の事務は、当該不動産の所在地である市区町村の役所や役場がつかさどっている。
  2. 抵当権の設定を目的とする登記では、債権額や抵当権者の氏名または名称などの登記事項が、不動産の登記記録の権利部乙区に記録される。
  3. 区分建物を除く建物に係る登記記録において、床面積は、壁その他の区画の内側線で囲まれた部分の水平投影面積(内法面積)により記録される。
  4. 不動産の登記事項証明書の交付を請求することができるのは、当該不動産の利害関係者に限られる。

正解 2

問題難易度
肢15.2%
肢280.4%
肢311.4%
肢43.0%

解説

  1. 不適切。役所や役場ではありません。不動産の登記記録は、その不動産の所在地を管轄する法務局(登記所)に備えられています。
    不動産の登記記録は、当該不動産の所在地である市区町村の役所や役場に備えられている。2022.1-41-2
    不動産の登記記録は、当該不動産の所有者の住所地である市町村および特別区の役所や役場に備えられている。2018.5-41-1
    不動産の登記記録は、その不動産が所在する市町村および特別区に備えられる。2017.1-41-2
  2. [適切]。所有権に関する登記事項は権利部区に記録され、抵当権や賃借権などの所有権以外の権利に関する登記事項は権利部区に記録されます。抵当権に関する記載事項としては、下記のように抵当権者と債務者の氏名、被担保債権額などがあります。
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    抵当権の登記の登記事項は、不動産の登記記録の権利部乙区に記録される。2025.1-41-1
    抵当権の設定を目的とする登記では、債権額や抵当権者の氏名または名称は、不動産の登記記録の権利部乙区に記載される。2022.9-41-2
    抵当権の設定を目的とする登記では、債権額や抵当権者の氏名または名称は、不動産の登記記録の権利部乙区に記載される。2022.1-41-1
  3. 不適切。区分建物を除く建物の床面積の登記記録は、壁の中心線を囲んだ壁芯面積により記録されます。これに対して、区分建物(例:分譲マンションなど)の床面積は、壁その他の区画の内側線で囲まれた部分の水平投影面積(内法面積)により記録されます。
    区分建物を除く建物に係る登記記録において、床面積は、各階ごとに壁その他の区画の中心線で囲まれた部分の水平投影面積(壁芯面積)により記録される。2025.1-41-4
    区分建物を除く建物に係る登記記録において、床面積は、壁その他の区画の中心線で囲まれた部分の水平投影面積(壁芯面積)により記録される。2023.9-41-2
    区分建物を除く建物に係る登記記録において、床面積は、壁その他の区画の内側線で囲まれた部分の水平投影面積(内法面積)により記録される。2023.1-42-3
    区分建物を除く建物に係る登記記録において、床面積は、壁その他の区画の中心線で囲まれた部分の水平投影面積(壁芯面積)により記録される。2022.1-41-3
    区分建物を除く建物に係る登記記録において、床面積は、壁その他の区画の内側線で囲まれた部分の水平投影面積(内法面積)により算出される。2021.9-41-4
    区分建物を除く建物に係る登記記録において、床面積は、壁その他の区画の内側線で囲まれた部分の水平投影面積(内法面積)により算出される。2021.1-41-3
    区分建物を除く建物の床面積の登記記録は、壁その他の区画の内側線で囲まれた部分の水平投影面積(内法面積)により記録される。2016.1-41-1
    登記記録において、分譲マンションの床面積は、壁その他の区画の内側線で囲まれた部分の水平投影面積(内法面積)で記録される。2013.5-41-2
  4. 不適切。不動産の登記制度は、不動産の権利関係を公示することで取引の安全と円滑を確保することを目的としています。したがって、その記録内容は誰でも閲覧することができますし、登記事項証明書の交付請求についても利害関係にかかわらず誰でもできます。
    不動産の登記事項証明書の交付を請求することができるのは、当該不動産に利害関係を有する者に限られる。2023.1-42-2
    不動産の登記事項証明書の交付を請求することができるのは、当該不動産の利害関係者に限られる。2022.9-41-4
    不動産の登記事項証明書の交付を請求することができるのは、当該不動産に利害関係を有する者に限られる。2022.5-41-2
    不動産の登記事項証明書の交付を請求することができるのは、当該不動産に利害関係を有する者に限られる。2021.9-41-2
    不動産の登記事項証明書の交付を受けることができるのは、その不動産の所有者に限られる。2021.3-41-1
    不動産の登記事項証明書の交付を請求することができるのは、当該不動産に利害関係を有する者に限られる。2021.1-41-2
    不動産の登記事項証明書の交付を請求することができるのは、当該不動産に利害関係を有する者に限られる。2020.1-41-2
    不動産の登記事項証明書の交付を請求することができるのは、当該不動産に利害関係を有する者に限られる。2018.5-41-3
    不動産の登記事項証明書の交付を受けることができる者は、原則として、その不動産の所有者に限られる。2016.1-41-3
    不動産の登記事項証明書の交付を受けることができるのは、その不動産の所有者に限られる。2015.1-41-3
    不動産の登記事項証明書の交付を受けることができるのは、当該不動産の利害関係者に限られる。2013.9-41-3
したがって適切な記述は[2]です。