FP2級過去問題 2021年9月学科試験 問12

問12

死亡保障を目的とする生命保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、記載のない特約については考慮しないものとする。
  1. 変額保険(終身型)の死亡保険金は、運用実績に応じて保険金額が変動するが、契約時に定めた保険金額(基本保険金額)は保証される。
  2. 収入保障保険の死亡保険金を一時金で受け取る場合の受取額は、年金形式で受け取る場合の受取総額よりも多くなる。
  3. 逓減定期保険は、保険期間の経過に伴い所定の割合で保険料が逓減するが、保険金額は一定である。
  4. 定期保険特約付終身保険(更新型)は、定期保険特約を同額の保険金額で更新する場合、被保険者の健康状態についての告知や医師の診査が必要であり、その健康状態によっては更新することができない。

正解 1

問題難易度
肢161.4%
肢24.1%
肢320.9%
肢413.6%

解説

  1. [適切]。変額保険は、支払保険料を株式や債券などを中心に運用して、運用実績によって保険金や解約返戻金が変動する保険です。終身型と有期型の2つのタイプがありますが、いずれも死亡保険金は基本保険金額が最低保証されています。
    変額保険(終身型)では、契約時に定めた保険金額(基本保険金額)は保証されておらず、運用実績によっては、死亡保険金額が基本保険金額を下回る。2024.9-13-2
    変額保険(終身型)では、資産の運用実績に応じて死亡保険金額が変動するが、契約時に定めた保険金額(基本保険金額)は保証される。2024.1-12-2
    変額保険(終身型)では、契約時に定めた保険金額(基本保険金額)は保証されておらず、運用実績によっては、死亡保険金額が基本保険金額を下回る。2023.5-12-1
    変額保険(終身型)の死亡保険金は、運用実績に応じて増減するが、契約時に定めた保険金額(基本保険金額)は保証される。2022.9-12-1
    変額保険(終身型)では、契約時に定めた保険金額(基本保険金額)が保証されており、運用実績にかかわらず、死亡保険金の額は基本保険金額を下回らない。2022.5-11-4
    変額保険(終身型)では、契約時に定めた保険金額(基本保険金額)が保証されておらず、運用実績によっては、死亡保険金の額が基本保険金額を下回ることがある。2021.5-12-1
    変額保険(終身型)の死亡保険金については、運用実績に応じて保険金額が変動するが、契約時に定めた保険金額(基本保険金額)は保証される。2021.1-12-4
    変額保険(終身型)は、一般に、契約時に定めた保険金額(基本保険金額)が保証されている。2019.5-12-4
  2. 不適切。収入保障保険では、被保険者が死亡・高度障害となった場合に、保険金を年金形式または一時金で受け取ることができますが、一時金として受け取る場合は年金形式で受け取る場合の受取総額よりも少なくなります。年金支払期間で得られるはずだった運用益が差し引かれて支払われるためです。
    収入保障保険の死亡保険金を一時金で受け取る場合の受取額は、年金形式で受け取る場合の受取総額よりも多くなる。2024.9-13-4
    収入保障保険の死亡保険金を一時金で受け取る場合の受取額は、年金形式で受け取る場合の受取総額よりも少ない。2023.5-12-3
    収入保障保険の死亡保険金を年金形式で受け取る場合の受取総額は、一時金で受け取る場合の受取額よりも少なくなる。2023.1-13-3
    収入保障保険の死亡保険金を一時金で受け取る場合の受取額は、年金形式で受け取る場合の受取総額よりも少なくなる。2022.9-12-2
    収入保障保険の死亡保険金を年金形式で受け取る場合の受取総額は、一時金で受け取る場合の受取額よりも少なくなる。2022.1-12-3
    収入保障保険から遺族が受け取る年金を一括で受け取る場合の受取額は、年金形式で受け取る場合の受取総額よりも少なくなる。2021.3-13-4
    収入保障保険の死亡保険金を年金形式で受け取る場合の受取総額は、一時金で受け取る場合の受取額と同額である。2021.1-12-3
    収入保障保険の死亡保険金を年金形式で受け取る場合の受取総額は、一時金で受け取る場合の受取額よりも多くなる。2020.1-11-3
    収入保障保険の死亡保険金を一時金で受け取る場合の受取額は、年金形式で受け取る場合の受取総額よりも少なくなる。2019.9-12-4
    収入保障保険の死亡保険金を年金形式で受け取る場合の受取総額は、一時金で受け取る場合の受取額よりも多くなる。2019.1-11-4
    収入保障保険の死亡保険金を一時金で受け取る場合の受取額は、年金形式で受け取る場合の受取総額よりも少なくなる。2017.1-11-2
    収入保障保険(定額型)では、保険金を一時金で受け取る場合の金額は、年金形式で受け取る場合の受取総額よりも少なくなる。2016.5-13-3
    収入保障保険から遺族が受け取る年金を一括で受け取る場合の受取額は、年金形式で受け取る場合の受取総額よりも少なくなる。2015.9-11-3
  3. 不適切。逓減定期保険は、毎年、保険金額が一定の割合で減少していく保険で、支払保険料は保険期間を通じて一定です。本肢の説明は保険料と保険金額の関係が逆です。
    2/311.png/image-size:377×220
    逓減定期保険は、保険期間の経過に伴い所定の割合で保険料が逓減するが、保険金額は一定である。2023.1-13-1
    逓減定期保険は、保険期間の経過に伴い所定の割合で保険料が逓減するが、保険金額は一定である。2019.5-12-1
    逓減定期保険では、保険期間を通じて、期間の経過に伴い所定の割合で保険金額が逓減していくが、保険料は一定である。2017.5-12-2
    長期平準定期保険では、保険期間を通じて、保険料および死亡保険金は一定である。2017.5-12-3
    逓増定期保険は、保険期間の経過に伴い保険金額が所定の割合で増加するが、保険料は保険期間を通じて一定である。2014.1-12-2
    逓減定期保険は、保険期間の経過とともに支払保険料の金額が逓減する。2013.1-12-3
  4. 不適切。記述中の「健康状態によっては…更新できない」という部分が不適切です。
    定期保険特約付終身保険(更新型)は、更新する際の健康状態に関係なく契約を継続できます。
    定期保険特約付終身保険(更新型)は、定期保険特約部分の更新の際には健康状態についての告知や医師の診査が必要であり、健康状態によっては更新できない。2018.1-12-3
したがって適切な記述は[1]です。