FP2級過去問題 2019年9月学科試験 問33

問33

所得税の各種所得に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  1. 定年退職時に退職手当として一時金を受け取ったことによる所得は、退職所得となる。
  2. 個人事業主が事業資金で購入した株式の配当金を受け取ったことによる所得は、配当所得となる。
  3. 個人事業主が事業の用に供していた営業用車両を売却したことによる所得は、譲渡所得となる。
  4. 事業的規模で不動産の貸付けを行い、賃貸料を受け取ったことによる所得は、事業所得となる。

正解 4

問題難易度
肢13.6%
肢26.6%
肢39.1%
肢480.7%

解説

  1. 適切。勤務先から受け取った退職一時金は、退職所得として課税されます。
    定年退職時に退職手当として一時金を受け取ったことによる所得は、退職所得である。2019.1-33-2
    定年退職時に退職手当として一時金を受け取ったことによる所得は、退職所得である。2017.9-32-4
    確定拠出年金の老齢給付金を一時金で受け取ったことによる所得は、退職所得となる。2015.5-33-4
    定年退職時に退職手当として一時に支払われた給与による所得は、退職所得となる。2014.1-31-1
  2. 適切。個人が株式の配当を受け取った場合、配当所得として課税されます。個人事業主が事業資金で購入した場合でもこれは変わりません。
    個人事業主が事業資金で購入した株式の配当金を受け取ったことによる所得は、事業所得となる。2024.9-32-4
    個人事業主が事業資金で購入した株式について配当金を受け取ったことによる所得は、一時所得に該当する。2024.5-32-4
    個人事業主が事業資金で購入した株式について、配当金を受け取ったことによる所得は、配当所得となる。2022.1-32-2
    個人事業主が事業資金で購入した株式について、配当金を受け取ったことによる所得は、一時所得となる。2020.9-32-1
    個人事業主が事業資金で購入した株式の配当金に係る所得は、配当所得に該当する。2016.5-32-2
  3. 適切。個人が資産を譲渡することによって得た所得は、譲渡所得となります。これは、個人事業主が事業用に使っていた営業用車両を売却した場合であっても同様です。
    個人事業主が店舗として使用している建物を売却したことによる所得は、事業所得となる。2015.5-33-2
    事業の用に供していた営業用車両を売却したことによる所得は、譲渡所得となる。2014.9-32-1
    個人事業主が営業用自動車を売却したことによる所得は、譲渡所得となる。2013.1-32-2
  4. [不適切]。個人が不動産の貸付けで得た収入は、事業的規模かどうかに関係なく不動産所得となります。
    事業的規模で不動産の貸付けを行い、賃貸料を受け取ったことによる所得は、事業所得となる。2014.9-32-2
したがって不適切な記述は[4]です。