FP2級過去問題 2016年1月学科試験 問44
問44
借地借家法に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、本問においては、借地借家法における定期建物賃貸借契約を定期借家契約といい、それ以外の建物賃貸借契約を普通借家契約という。- 建物の賃貸人と賃借人の合意に基づき、賃貸借期間を6ヵ月として普通借家契約を締結した場合、当該契約の賃貸借期間は1年とみなされる。
- 定期借家契約は、公正証書によって締結しなければ無効となる。
- 普通借家契約では、賃借権の登記がなくても建物の引渡しがあれば、その後にその建物の所有権を取得した者に対して、賃借人は、建物の賃借権を対抗することができる。
- 賃貸借期間が1年以上である定期借家契約の賃貸人は、賃貸借期間が満了する3ヵ月前までに、賃借人に対して賃貸借期間の満了により賃貸借が終了する旨の通知をしなければ、その終了を建物の賃借人に対抗することができない。
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正解 3
問題難易度
肢19.5%
肢211.8%
肢367.7%
肢411.0%
肢211.8%
肢367.7%
肢411.0%
分野
科目:E.不動産細目:2.不動産の取引
解説
- 不適切。普通借家契約の存続期間は、1年以上(上限なし)です。1年未満の存続期間の定めは無効となり、期間の定めがない契約とみなされます。建物の賃貸人と賃借人の合意に基づき、賃貸借期間を1年未満として普通借家契約を締結した場合、当該契約は期間の定めのない建物賃貸借契約とみなされる。(2021.3-44-2)建物の賃貸人と賃借人の合意に基づき、賃貸借期間を1年未満として普通借家契約を締結した場合、当該契約は期間の定めのない借家契約とみなされる。(2014.9-44-1)
- 不適切。定期借家契約は、公正証書などの書面または電磁的記録でしなければなりません。公正証書は例示にすぎないので、公正証書以外の書面であっても有効に締結することができます。借地借家法の契約のうち、契約方法が公正証書に限定されるのは事業用定期借地権等だけです。定期借家契約は、公正証書以外の書面でも締結することができる。(2023.1-45-4)定期借家契約は、公正証書によって締結しなければならない。(2021.1-44-4)定期借家契約は、公正証書以外の書面によっても、締結することができる。(2019.9-45-3)定期借家契約は、公正証書によって締結しなければならない。(2018.9-44-1)定期借家契約は、公正証書その他の書面(電磁的記録による場合を含む)によって締結しなければならない。(2015.1-44-3)定期借家契約は、公正証書により契約を締結しなければならない。(2014.1-46-1)定期借家契約を締結する場合は、公正証書その他の書面(電磁的記録による場合を含む)によってしなければならない。(2013.1-44-4)
- [適切]。建物の賃貸借では、建物の引渡しを受けることが第三者への対抗要件となっています。よって、賃借権の登記をしていなくても鍵を受け取る等の引渡し後であれば、建物の新所有者に対して賃借権を対抗することができます。定期借家契約において、賃借人は、その建物の賃借権の登記がなくても、引渡しを受けていれば、その後その建物について物権を取得した者に建物の賃借権を対抗することができる。(2023.1-45-2)普通借家契約において、賃借人は、原則として、その建物の賃借権の登記がなくても、引渡しを受けていれば、その後その建物について物権を取得した者に賃借権を対抗することができる。(2021.5-43-2)賃借人は、原則として、建物の賃借権の登記がなくても、建物の引渡しがあったときは、その後その建物の物権を取得した者に対し、建物の賃借権を対抗することができる。(2021.3-44-4)普通借家契約において、賃借人は、その建物の賃借権の登記がなくても、引渡しを受けていれば、その後その建物について物権を取得した者に賃借権を対抗することができる。(2021.1-44-2)普通借家契約において、賃借人は、その建物の賃借権の登記がなくても、引渡しを受けていれば、その後、その建物について物権を取得した者に賃借権を対抗することができる。(2019.9-45-2)普通借家契約において、賃借人は、その建物の賃借権の登記がなくても、引渡しを受けていれば、その後その建物について物権を取得した者に対抗することができる。(2018.5-45-2)普通借家契約において、賃借人は、その建物の賃借権の登記がなくても、引渡しを受けていれば、その後その建物について物権を取得した者に賃借権を対抗することができる。(2017.1-45-4)定期借家契約において、建物賃借人は、その建物について賃借権の登記がなくても、建物の引渡しを受けていれば、その後その建物について物権を取得した者に賃借権を対抗することができる。(2016.5-44-4)普通借家契約において、賃借人は建物に賃借権の登記がなくても、建物の引渡しがあったときは、その後その建物の所有権を取得した者に対し、建物の賃借権を対抗することができる。(2015.9-44-4)
- 不適切。1年以上の定期借家契約では、賃貸人は、期間満了の1年前から6ヵ月前までの間に、賃借人に対して契約が終了する旨の通知をしなければ、期間満了による賃貸借の終了を賃借人に対抗できません。なお、1年未満の契約の場合、通知の必要はなく期間満了をもって当然に終了となります。定期借家契約では、賃貸借期間が1年以上の場合、賃貸人は、原則として、期間満了の1年前から6ヵ月前までの間に賃借人に対して期間満了により契約が終了する旨の通知をしなければ、その終了を賃借人に対抗することができない。(2019.9-45-4)賃貸借期間が1年以上の定期借家契約の場合、賃貸人は、原則として、期間満了の1年前から6ヵ月前までの間に賃借人に対して契約が終了する旨の通知をしなければ、契約期間満了での終了を賃借人に対抗することができない。(2018.5-45-3)定期借家契約では、賃貸借期間が1年以上の場合、賃貸人は、原則として、期間満了の1年前から6ヵ月前までの間に賃借人に対して契約が終了する旨の通知をしなければ、その終了を賃借人に対抗することができない。(2018.1-45-2)賃貸借期間が1年以上の定期借家契約の場合、賃貸人は、原則として、期間満了の1年前から6ヵ月前までの間に賃借人に対して契約が終了する旨の通知をしなければ、その終了を賃借人に対抗することができない。(2017.5-45-2)
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